このページの最終更新は21年10月1日です
こんにちは。
バックネット裏(@baseballbacknet)です。
今回のテーマは野球メーカー各社のアドバイザリースタッフまとめです。
2021年シーズンにおいて、各メーカーがアドバイザリー契約を結んでいる選手を紹介していきます。
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Contents
メーカーが選手とアドバイザリー契約を結ぶ理由とは?
各メーカーのアドバイザリー選手を紹介していく前に、そもそも何故メーカーが選手と契約をする(したがる)のか、という前提条件について考察していきたいと思います。(昨シーズンの記事を読んで頂いている方は同じ内容になるので読み飛ばしていただいて大丈夫です。)
メーカー側のメリットは大きく3点あると考えています。
各メーカーがどのようなセールストークで選手に接触するのか気になるところです。

それぞれどのようなことなのか、補足を加えていきます。
メリット①:選手の声を反映した商品改良ができる
商品を”開発”して、”売る”という「物販モデル」がメーカーのビジネスモデルの基本になるかと思います。野球メーカーももちろんメーカーですから、開発した商品が売れることによって企業として存続することができます。
収益を今より上げるための方法の一つは、今よりも多くの商品を売ることです。そして今よりも多くの商品を売るためには今よりも良い商品を開発・提供することです。(そんなに単純な話ではありませんが)
野球道具をより良くするとは、道具自体の機能を改良していくことではないでしょうか。改良にあたっては、プロ野球のしかも超一流と呼ばれるような選手たちの声が非常に重要になってくると考えています。時に言語化が難しく、感覚的なオーダーが選手から来た場合に、メーカーは応えるために試行錯誤を繰り返していきます。その過程において商品を改良するためのノウハウが蓄積され、蓄積されたノウハウは一般ユーザー向けの商品を改良していく際のヒントとなるのです。
このように、選手と契約をしておくことで、
1.商品改良のノウハウを蓄積できる
↓
2.機能を改良した”より良い”道具が開発できるようになる
↓
3.消費者や量販店により良い道具が提供できるようになり、収益が上がる
という良いサイクルを生み出すことができるようになるのです。
メリット②:メーカーの認知獲得が期待できる
メリットの2点目は、認知獲得効果です。特にグラブやバット、スパイクといった高価な商品を選ぶ際、知らないメーカーの商品を選ぶというのは中々勇気がいる行動かと思います。(少し古いですが)マーケティングではよく「AIDMA」「AISAS」といった購買モデルの考え方が使われますが、共通するのは最初の「A」が「Attention(認知)」であるという点です。つまり、商品を買ってもらうという”ゴール”に向けて、いかに「Attention(認知)」という”スタート”を創るかがカギになるということです。
プロ野球は色々なメディアで取り上げられますから、その際に自社のメーカーロゴが映り込むだけで相当な露出効果(認知獲得効果)を期待できます。有名な選手ほどメディアに取り上げられるチャンスも多い(≒ロゴが露出される機会も増える)ので、必然的に有名な選手と契約することがメーカーにとってのメリットにつながるということです。
メリット③:メーカーへの良いイメージの醸成が期待できる
最後に紹介するメリットは良いイメージの醸成です。メリットの2点目ともやや重複しますが、プロモーション的な視点におけるメリットです。アドバイザリースタッフ契約を締結した際のリリースを詳しく読んでみると、以下のような表記があります。(ミズノがカープ・菊池選手とブランドアンバサダー契約締結を発表したリリースを引用します。)
ミズノブランドアンバサダー契約の主な内容は下記の通りです。
・契約選手は、ミズノ製の用具を使用する
・契約選手は、ミズノの野球品開発への協力をする
・ミズノは、自社広告や販促物で契約選手の肖像を使用する
・ミズノは、契約選手の使用するモデルをベースにした「プロモデル」野球品を販売する
3点目、4点目に注目をして頂きたいのですが、メーカーは選手の肖像使用、並びにその選手モデルの商品を販売することができると明記されています。仮に、菊池選手のプレーを見て野球を始めよう!と思った小学生のA君がグラブを買いに行った際、菊池モデルと表記されたミズノのグラブと、質は素晴らしいがA君が名前を知らないメーカーのグラブが並んでいた場合、どちらを積極的に選ぶでしょうか。また、大人の場合でも、菊池モデルが店頭に並んでいると知れば、まずは手にはめてみたい!と思うのではないでしょうか。その裏側では、守備の名手である菊池選手が使うモデルのグラブだから“何だか良さそう”という意識が働いていることと思います。
このように、商品を買う側に、選手のイメージを道具と重ね合わせた良いイメージの醸成効果が期待できるということです。
以上3点が私が考える、メーカーが選手と契約するメリットです。
昨年同様に契約で”縛る”という大人の事情的な要素はあえて外しました。
この記事で紹介する選手と情報の前提とは?
続いて、この記事で紹介する前提条件をまとめます。

こちらについてもそれぞれ補足を加えて行きます。
前提①:紹介対象の選手について
現役選手かつ、NPBの球団に所属している選手(外国人選手を除く)のみを紹介およびカウントの対象とします。
中にはMLBの選手や、OBの方とアドバイザリー契約を締結しているメーカーもございますが、本記事では紹介の対象からは外しておりますのでご了承ください。
なお、複数のメーカーと契約を締結する選手については、それぞれのメーカーで契約選手として紹介します。(例:ジャイアンツ・坂本勇人選手はミズノ、SSK、adidasと契約を結んでいるので、それぞれの項目で紹介します。)
前提②:紹介するギアについて
野球をプレーするためには様々なギアが必要になります。その全てを把握・集計することは物理的に不可能であるため、集計対象とするギアを以下4アイテムに限定いたします。
- グラブ(ミット)
- スパイク
- バット
- バッティンググラブ
前提③:情報の参照元について
取得する情報については、基本的に各メーカーの公式サイトを参照元としています。一部、SNSの公式アカウントを参照している場合もございます。
長い前提パートにお付き合い頂いてありがとうございます。
▼次のページで各メーカーの契約選手を紹介していきます▼
ロッカールームを背景とした写真を見ると、選手よりも背景の野球道具に目がいってしまうタイプです。