このページの最終更新は22年1月15日です
こんにちは⚾
バックネット裏(@baseballbacknet)です。
選抜への出場校が出揃うニュースを観ると、早く春が来ないかとウズウズしてきます。
センバツには夏の選手権とは異なり、「21世紀枠」という出場枠がありますが、その基準を詳しく知っている方はどれくらいいますでしょうか。
ちなみに、私は全くわかっていませんでした・・・
そこで、今回は21世紀枠の選考方法とその方法によって選考された歴代の出場校を振り返りたいと思います。
現役球児の方であれば、この記事を読むことでちょっとだけセンバツ出場に近づくかも?!
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Contents
センバツとは?
本題に入る前に、そもそもセンバツとはどのような大会なのか振り返って行きましょう。
正式名称は?
ニュースや雑誌などではよく「センバツ」とカタカナで記載されることが多いですが、正式名称は「選抜高校野球大会」といいます。
その歴史は100回を超える選手権(いわゆる夏の甲子園)と比べるとやや浅いものの、2022年の大会が第94回ということからも同等に歴史のある大会であることがうかがえます。
夏の甲子園とは何が違うのか
では、センバツは選手権大会とは何が違うのでしょうか。
異なるポイントについて簡単に整理していきましょう。
Point①:主催が違う
Point②:出場枠が違う
Point③:選考方法が違う
Point④:トーナメントの決め方が違う
Point⑤:開会式が違う
Point⑥:優勝旗が違う
各ポイントについて補足を加えます。
Point①:主催が違う
センバツを主催するのは毎日新聞社、そして選手権大会を主催するのは朝日新聞社。
ともに、一般社団法人日本高校野球連盟(通称:高野連)が共催として名を連ねています。
興味深いのは、センバツを後援するのが朝日新聞社、選手権大会を後援するのが毎日新聞社と相互で補い合う形になっている点です。
なお、以下の記事によればセンバツができた背景にある新聞社同士の思惑が交錯している様子を読み取ることができます。
Point②:出場枠が違う
2点目は、出場枠が違うこと。
選手権は都道府県で勝ち抜いた1校ずつ(北海道と東京は2校)。合計49校。
それに対して、センバツは一般選考枠と21世紀枠という出場枠が用意されています。
前者は北海道・東北・関東/東京・東海・北信越・近畿・中国/四国・九州という10ブロックで行われる秋季大会の成績を参考に、28校の枠が設定されています。
後者は本記事のテーマでもある出場枠。詳しくは後ほど記述しますが、3枠設定されており、一般選考枠と21世紀枠を合わせて合計31校がセンバツの出場枠ということになります。
Point③:選考方法が違う
選考方法が異なることも大きな違いの一つ。
選手権大会の出場資格は、都道府県大会を勝ち抜いた1校のみが勝ち取るもの
一方、センバツは前年の秋季大会の成績を参考に、出場資格を与えられるもの
もちろん、秋季大会を勝ち抜くことが選考に大きく有利に働くので、勝てるチームであることは大前提なのですが、強さだけでなく選考に値する学校か、という視点がセンバツ出場には非常に重要な要素になってきます。
Point④:トーナメントの決め方が違う
やや細かい項目ですが、大会の進行、トーナメントの決め方にも大きな違いがあります。
センバツは抽選会で決勝戦までの組み合わせを全て決めてしまいますが、選手権では準々決勝まで勝ち残ったチームで再度抽選会を行うため、最初と中間の2回の抽選を経て決勝戦までの組み合わせが決まる仕組みになっています。
Point⑤:開会式が違う
開会式も実は異なっています。異なる点は大きく2点
①:プラカードを誰が持つか
選手権では甲子園球場近隣の高校・西宮高校の女子生徒が持つことが伝統になっています。毎年、選手権大会が開幕する直前には特集が組まれています。中には、プラカードを持つために西宮高校に入学したという意見もあるほど。
一方、センバツは出場校の生徒がプラカードを掲げます。基本的には誰が持っても良いため、ベンチ入りできなかった選手やマネージャーが持つケースが多いですが、中には生徒会長が持つ学校もあるようです。
②:行進曲
開会式では、入場行進がありますが、このときに流れる曲にも違いがあります。
選手権大会は「全国中等野球行進曲」という80年以上の歴史を持つ伝統歌が流れますが、センバツでは過去に流行した曲が使われるケースが多く、2020年・21年は連続して「パプリカ」が使用されることが決まっています。
過去には、「Let It Go ~ありのままで~」「恋するフォーチュンクッキー」「世界に一つだけの花」など、その時代を象徴する歌が使われています。
Point⑥:優勝旗が違う
最後に紹介する違いは優勝旗。選手権の閉幕式ではよく「真紅の大優勝旗」という言葉がでるため、夏は真紅という赤い優勝旗であることは有名ですが、センバツの優勝旗も「紫紺の優勝旗」と呼ばれ、紫がかった濃い青の優勝旗が用意されています。
←左右にスライドしてご覧ください→
引用:[センバツ]Sponichi Annnex[選手権]時事通信
以上がセンバツと選手権の大まかな違いです。(厳密には違いがまだありますが本ブログでの紹介は割愛させていただきます)
上記6項目を1枚にまとめましたので大会前におさらいとしてぜひご覧ください。

「甲子園球場という会場で開催される高校野球の全国大会」という共通点の背景には色々な違いがあることがお分かりただけたかと思います。
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21世紀枠とは

続いて、本記事のメインコンテンツである21世紀枠について言及していきます。
21世紀枠とは?
まずは21世紀枠そのものの創設経緯や、意義について整理していきましょう。
①いつからある選考枠か
その名の通り、21世紀初年(2001年)に開催された第73回大会に向けて設立した選考枠です。
②どのような選考枠か
主催社・毎日新聞社は21世紀枠の意義について以下のように紹介しています。
勝敗にこだわらず多角的に出場校を選ぶセンバツ大会の特性を生かし、技能だけではなく高校野球の模範的な姿を実践している学校を以下の基準に沿って選ぶ
毎日新聞私なりに要約すると、
チームの力量は単に野球チームとして強い・弱いだけでなく、野球やその他私生活に対する取り組み姿勢にも表れるものであり、そのポイントに優れたチームも全国大会出場に値するチームである。
というものです。
なお、この取組(プレー以外を選考の指標とする選考方法)は他競技へも波及し、ラグビーの「チャレンジ枠」、テニスの「ドリーム枠」という選考方法が出現しているようです。
選考対象になる基準はあるの?
全ての学校を対象に選考を行うことは物理的に不可能であるため、まずは選考の候補校となるために以下のような条件が設定されています。

ベスト16以上(参加校が129校以上のところはベスト32以上)という必須条件を満たし、他5つの条件のうちいずれかいずれかに該当すれば選考の俎上に乗ることができるということです。
選考方法は?
選考対象の条件を満たした学校を絞っていく作業が始まります。
以下の記事に詳しいので参照しましょう。
要約すると、以下の流れです。
[1次選考]
都道府県の中で最も推薦される学校になること。
[2次選考]
1次選考で各都道府県から推薦された学校から各地区1校ずつの計9校まで絞り込み。
[3次選考(最終選考)]
2次選考に残った9校から3校に絞り込み
次のページでは各年の出場校&選考理由を紹介していきます。
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センバツの時期=春の始まり
春の始まり=野球シーズン開幕!